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厳しい経営環境が続く中、出店なんてとんでもない、とお考えの方も多いと思います。しかし、決してそうではありません。既存店ベースの売上が低迷していようが、現状の借入れが多く残っていようが、一定の条件に当てはまっていれば、積極的に出店した方が良い場合は多くあります。今回の講座では、皆様方の置かれている状況を推察しながら、出店の是非についてお話し致します。 |
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| ■出店に関する考察を進める前に、菓子専門店の業種の特性を整理致します。 |
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菓子専門店は、製造兼小売業である |
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菓子専門店の経営を考える時は、菓子専門店は製造兼小売業である事を認識する必要があります。
製造機能を持たない小売店の売上が10%ダウンする事と、製造兼小売業である菓子専門店の売上が10%ダウンする事では、相当意味合いが異なります。
前者は店の売上が10%下がる事で、仕入額も10%減少します。一方後者は、店の売上が10%ダウンする事で、自社の製造額も10%減ります。
前者も後者も、お店としては売上が落ちた分経費を調整して収益を確保しなければならない、という点は同じです。後者はそれに加えて、お店の売上が落ち込んだ事で減った工場の総製造高をどう回復させるか、または、工場の収益をどう維持するかという事も考える必要があります。 |
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製造能力と販売高の、バランスが重要 |
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消費が低迷する中、既存店の売上を大幅に伸ばしたり、新店と言えども大きな売上を期待する事は難しくなりました。従って、一般の(製造機能を持たない)小売店は、お店の損益を合わせる事で収益を確保する事に専念しています。単店売上が8,000万円あった店が、仮に6,000万円まで落ち込んだとしても、店の損益として帳尻が合えば、一般の小売店の場合は問題ありません。
しかし、製造機能を持った菓子専門店の場合は、仮に1店舗当たり2,000万円の売上ダウンがあったとして、それが3店舗あると、製造高がマイナス6,000万円になってしまいます。この場合、もともと単店売上8,000万円の店が3つあったとすると、製造高は2億4,000万円でした。それが1億8,000万円まで落ち込んだ事になります。製造部門は少なくとも6,000万円以上の製造余力を持つ事になり、収益確保が難しくなるはずです。 |
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この時、単店売上6,000万円でも黒字になる店を出店する事が出来れば、製造余力はなくなり、製・販バランスを取る事が出来ます。 |
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専門店の70%は製造能力に余力がある
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長引く不況の影響で、ここ数年間の売上は横ばい、または減少気味の専門店が多いようです。また、原則的にはほぼすべての商品を自社で製造している事から、専門店は常に製造部門に一定の余力を抱えています。今後更に売上の低迷が続けば、製造部門の余力は益々大きくなります。
出店は既存店ベースの業績が好調な時にすべきだ、との考えはまさに正論です。しかし一方では、この原則論を越えて、製造余力を是正するために出店する場合もある事を記憶にとどめておいて下さい。 |
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| POINT1 |
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| 製造兼小売業である菓子専門店は、一店ごとの損益を確保すると同時に、工場全体の稼働率に注意を払わねばならない。
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| POINT2 |
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| 製造能力に余力がある時は、無理をしても出店した方が、良くなる場合が多い。
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| POINT3 |
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70%の専門店は、新店出店の是非について真剣に考えて欲しい。
製造余力が上手に埋まれば、収益が著しく向上する。
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