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先月は、店舗の規模を、長期的な視点で捉える必要性について解説しました。今回は、自店制圧エリアについて考えます。 |
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ドミナント出店と小商圏出店をベースに、自社の制圧エリアをつかむ |
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多店舗展開していくに当たっては、ドミナント出店と呼ばれる、8,000〜1万世帯を押さえながら出店していく方法が原則です。ドミナントエリアの目安としては、単店年商が1億円くらいの企業でしたら、8,000世帯くらいでドミナントを設定するのがよいと思います。単店で2億円くらい売る力があれば、2万世帯くらいが基本になってくると思います。
これらを念頭において、5年、10年、15年先に、自店は、このエリアをこんなふうに押さえて一番店になっている、という理想形を描いてください。そして、その理想形から外れたお店があったとすれば、それは10年間で退店することがあってもいいだろうとか、競合店が出てきて一時売上不振に陥っても仕方ない、などといったことを含めて、経営者の方には腹を据えて考えていただきたいと思います。どのエリアをどう押さえるかという大きな目を持って、自社の制圧エリアを確実につかんでください。そして、そのエリアの制圧は、最初に申し上げたドミナント出店が基本になります。
ただし、もう一つ、小商圏出店も考えられます。例えば、自店の力が1億2〜3千万円くらいの年商を上げる程度だとしますと、通常、8,000世帯くらいで一番店になるわけです。この時、自店の力よりも20〜30%小さな商圏に、今と同じ位の規模のお店を持つと、一店舗で完全制圧してしまいます。これが小商圏出店です。ドミナント出店と小商圏出店を絡めながら、自社の制圧エリアを考えてください。 |
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制圧エリア図のイメージ |
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右記の図を例に説明します。現在のお店はA店とB店と右下のC店です。
A店は敷地が300坪あり、売場面積25坪、年商1億円、B店は、売場面積が10坪、パーキングが2台しかないビルのテナントで、年商4,000万円だとします。そして、A店とB店は、それぞれ1万世帯ずつの商圏を設定したときに、約2,000世帯くらいが重複するドミナント出店ができているとします。
C店は、A店・B店とは少し離れてドミナントできていません。売場面積は12坪、パーキングが3台でショッピングセンターの中にあり、年商は4,500万円です。こういう出店形態が現実にあるとしたときに、これを今後10年間で、どういうふうに変えていくかというイメージをまず持ってください。 |
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例えば、A店の売場面積を60坪に増やして焼成機能を付け、その地域で誰も出店しないくらいの規模と、洋生菓子を最も新鮮に提供できる形態のお店にしようと考えたとします。狙うべき年商は、2億円くらいになるでしょうか。
その時、商圏も膨らんできますから、今の1万世帯から1.5万世帯くらいの商圏になっているであろうというのが上記の破線です。 |
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ドミネーションの手順 |
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そうなるとB店をどうするかという話になります。ビル1階のテナントで売場面積が10坪、パーキングが2台。これは、理想からは程遠い形です。しかし、すぐに退店すべきだとも言えません。このときにはA店が本店として生まれ変わるわけですから、その生まれ変わったA店に対して、B店をどのエリアに出していったらいいかを考えます。B店も大きい店を作ることができるのであるならば商圏が膨らみます。既にA店の商圏が膨らんでいますから、A店とB店との距離も少し広げる必要があるでしょう。そこで、1.5万世帯くらいの商圏で、ドミナントがA店と3〜400世帯重複するくらいのB'店を出店します。このときにB店をすぐに閉める必要はなくて、むしろ閉めないでB'店を出されたほうがいいと思います。
C店は他の店舗とは距離がありますが、閉める必要も特にありませんのでこのまま置き、A店とB'店とドミナントする理想的なD店を出店することを検討されたらいいと思います。B店とC店は、心の中では捨ててもいいという前提で、A店をリニューアルし、B'店とD店を作る。そして10年後にはA店とB'店とD店の3つで、きっちりした自社の制圧エリアを確保する。そして、この3つの出店が終わったときに、B店がどのくらい売り上げが落ち込むのか、C店がどのくらいだめになるのか、場合によっては上がるケースもありますから、状況を見ながら考えていただきたいと思います。 |
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10年後の分布図で確認し決定 |
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制圧するエリアを決めて、理想的なお店を作りながら推し進めるのですが、その時に既存店の中でも小さなお店や、あまり売れないお店を固守し過ぎないことが大切です。10年の計画では退店してもいいという一つの割り切りを持つことで、出店計画をスムーズに作ることができると思います。自店の今後10年間の視点として、規模、形態、自社の制圧エリアをどうするかということを、自店のお店の分布を地図の上で確認しながら、決めていただきたいと思います。 |
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