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店舗レポート
資金繰り講座
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15. 借入申し込み時の疑問点の整理
 
 金融機関の融資における貸出基準、申し込み時の具体的チェックポイントを前回迄にご説明しましたが、今回はその他の様々な疑問点について考え、借入対策として備えたいと思います。
 
 条件交渉
現状の業績や担保からみて厳しいと思われる条件(低い金利や長期の返済)で借入れを申し込む場合は、条件だけをそのまま伝えても審査に通る可能性は低いため、少しでも可能性を高くするには、プラスの情報(元本、金利ともに滞りなく支払われる見通しが高いということ)を銀行に多く与えることが重要です。例えば、業績は不振でも担保はあるため、融資は問題ないと思っている専門店様の場合、準備せず交渉に臨めば、融資が実行されないケースが多くなると思われます。そのため、事業計画書で現状と今後の計画を分かりやすく説明し、業績好転の見込みと、融資がその前提条件であることを明確に示さなければなりません。
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 銀行以外からの融資
従来の金融機関以外の選択肢も検討すれば、メリットとデメリットに応じて使い分けることができます。
 
【1】政府系金融機関 (国民生活金融公庫、農林漁業金融公庫等)
メリットは、長期の借入を無担保で借りられる場合が多い点、また、政府の不況対策として中小企業に対する円滑なる資金供給策がとられているため、民間銀行よりも借りやすいといった点です。
 
【2】 生損保(生命保険会社、損害保険会社)
返済に10年以上かかるような場合、銀行より安い金利で借りられる可能性があります。これは、生損保自体の資金の調達が、保険という長期にわたるため、運用についても長期間を考えている為です。
 
【3】 信販会社等での融資以外の方法
買掛金の支払サイト変動等、商品売買取引を資金調達手段として利用する「ファクタリング」では、「金利負担による支払サイト延長」等のサービスが受けられ、利用する場合は次のようなメリットを得られます。
 支払サイト延長が容易となり、急な資金不足への対応が可能となる。
 出店、催事等で運転資金需要が急増する場合でも、資金的な裏付けにより思い切った仕入れができ、販売機会を最大限にいかすことができる。
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 信用保証協会の利用
新規の融資取引等で使われる信用保証協会は、無担保保証の枠が大きい等のメリットがありますので、以下のポイントに留意しながら検討を進めて下さい。
 
 現在の状況よりも、今後どのように業績を回復させていくかを強調する。信用保証協会は、信用力のない中小企業の債務を保証し資金調達を円滑にすることを目的に設立されているため、今後の業績回復に審査の重点を置いています。現在の業績が悪くてもあきらめる必要はありません。
 資金使途を具体的にして申込む。 漠然とした内容でなく、従業員給料、手形決済資金など、日時と金額を明確にした方が通りやすくなります。
 保証協会の利用実績を把握しておく。 借入返済実績が評価されますので、現在の業績が悪くても、過去借入実績分までは保証される場合があります。
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 融資審査期間
出店投資等の融資は、申請後に短期間で決定されるのが望ましいのは言うまでもありません。通常、銀行での融資審査は、担当者の起案から支店長決裁、本部決裁と経ることになり、リスク許容範囲によって以下のような基準で決められています。それぞれの基準において、厳しい条件であれば本部決済で時間がかかりますので、前述の条件交渉でも指摘したように、プラスの情報を銀行に多く与え、審査時間の短縮を図ることが必要です。
 
【1】与信金額
与信金額は、金額による基準によって支店長決裁、本部決裁が決まります。現在は信用格付制度に基づいた各会社の格付によって金額が設定されています。
 
【2】借入期間
バブル経済の反省から、キャッシュフローによる返済能力が重視されるようになり、銀行は超長期の貸出は敬遠する為、担保が十分ある場合でも10年を超える返済期間は本部決裁が大半です。
 
【3】利息・返済方法
利息・返済方法は、利息が前取か後取か、および利息の徴求期間によって決裁者を決めており、返済方法では元利均等返済の場合は本部決裁が多いようです。
 
【4】適用金利
信用格付制度での格付に見合った金利水準を下回る金利を適用する場合は、本部決裁となります。
 
【5】担保
早期処分が難しい担保物件、評価困難な担保物件により融資を行う場合は、本部決裁となります。
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 銀行への提出書類
銀行への書類提出に際しては、自社に不利な状況とならないよう対処すべきです。契約は双方の合意の下で行われますが、債務者のみが署名捺印し、銀行に提出するという差入書の形式がとられることが多いため、写しを入手して内容を十分把握することと、書類への記入捺印は銀行員の面前で行い、日時や対話内容を書き留めておくことが重要です。
 
銀行取引約定書
融資取引で最も重要な契約書類である銀行取引約定書は、昔と比べて一般化された内容となってきていますが、債務者に不利な契約内容がまだ多いのが現状です。この契約の中で、銀行は期限の利益(債務者が期限までに返済すればよいという権利)を喪失できる約款を必ず定めますが、この条件は借入返済に直接関わってくる内容であるため、よく把握しておかなければなりません。
保証: 代表者の連帯保証は原則だが、金額や期限を定めない根保証が多いため、必ず確認する。
金銭消費貸借契約書: 算用数字の場合、先頭に「\」マークか「金」を添える。返済条件を確認する。
借入用手形: 銀行への差入手形となっているので、写しをもらう。
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 融資と定期預金
融資に関連して拘束する預金は原則として禁止されていますので、融資申し込みの際に銀行員から定期預金を強要されることはありえませんが、取引を行っていく上で銀行は定期預金を重要視しています。これは、会社が倒産し貸出金を回収しなければならない場合に、最低でも定期預金分は回収できると考えているからで、このような銀行側の意向を踏まえて、政策的な定期預金を考えておくことも必要と思われます。ただ、金融庁からも、拘束性預金は正式に質権設定の手続きをとるか、債務者に拘束を承諾する旨の書面を提出させるよう行政指導をしていますので、資金繰り等の関係上、このような手続きを経ていない定期預金解約の必要がある場合は、実状を説明して解約手続きを行うことは可能です。
 
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