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銀行の貸し渋り、貸しはがし等が伝えられる中、業績が悪化している訳でないにもかかわらず「融資条件が厳しくなった」「強引な回収が見られる」、このようなことが頻繁に起こっています。
これは、銀行の中小企業信用リスクに対する考え方、貸出審査の姿勢がこの10年余りで大きく変化したことに起因し、こちらが変化せずとも銀行側が大きく変化してきたことを示しています。
これに対処する為には、銀行側の新しい貸出基準・姿勢を理解しなくてはなりません。今回から、その中でも特に重要な信用格付け制度について考えていきます。 |
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信用リスク管理体制の変化 |
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バブル経済の崩壊・地価下落によってバランスシートが悪化した銀行は、不良債権の償却と、新たな不良債権発生防止が経営健全化の為に必要となりました。そして、各銀行は信用リスク管理体制の見直しとして、債務者を決算書の内容等から分類する信用格付け制度を導入し始めたのです。
融資の際には、債務者本人と案件自体の妥当性の評価が重視されるようになり、銀行との親密度や取引年数が融資に与える影響は弱まり、審査の判断基準はより客観的、定量的になってきました。 |
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新たな審査方法 |
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従来の審査方法では、担保の評価、貸付金が返済されそうか、貸付で銀行がどの程度儲けるか、貸さない場合の銀行の評価、他行との融資シェア、貸付をした場合の引き当て状況の変化等にポイントが置かれていました。
これに対して新しい審査方法は、まず「信用格付けはいくらであり、この格付け先に対する銀行内での対応はどのようなものか」をチェックし、次に従来の審査を行うようになっており、信用格付けが審査の大きなウェイトを占めているのです。この信用格付けを取引先審査のベースとして使用し、前年の貸出実績、担保評価、地元、業界での評価等は二次的な評価とされます。
また、銀行の貸付担当者は、信用格付けに伴って変わる金利等の取引条件の種類が多い為に、条件変更を唐突に実行に移すことがあり、それが顧客からは、突然の方針変更に見えて不満が強くなる場合があります。
「昨年と同じような業績なのに、なぜ今年は銀行から貸してもらえないのか」という疑問が浮かびますが、これは信用格付けが昨年よりもダウンしていることを示しています。
企業としては直近の業績、担保評価等が昨年同様であることから、昨年並みの信用力があると思っていたにもかかわらず、信用格付けはダウンし、債務者区分の評価は下がっていた為だと考えられます。 |
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信用格付け制度とは |
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信用格付け制度では、銀行によって多少の違いはあるものの、財務の点数を、規模、収益性、安全性等の指標から算出して、「リスク無し」〜「重要管理が必要」のように10〜15段階にランク(格付け)を設定し、取引先の今後3〜5年間の信用力を評価します。
また、貸出先の信用格付けは、銀行自身の経営、特に財務体質や収益動向に直接関わることでもあります。個々の貸付先の信用格付けは銀行の資産査定でもあり、査定によって償却、引当が実施される為です。貸出先全体での信用格付けの平均ランク低下は、貸出資産の評価低下となり、破綻貸出先が増えれば、引当金の積み増しや償却が増えて利益を圧迫し、自己資本の低下を招きます。
そのため、取引先の信用格付けというのは貸付担当者や銀行支店長の強い関心事であり、その査定にはシビアにならざるを得なくなっているのです。 |
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