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21. 信用格付け制度への対処方法(1)
 
 銀行融資の貸出基準である信用格付制度を紹介してきましたが、今回からは企業側としての対処方法を考え、まず、第一次評価の定量的項目改善を検討します。
 格付け制度は元来、銀行が貸出先の回収可能性を見る為に作ったもので、貸出先の債務返済能力の評価に重点が置かれています。対策としても債務返済能力の改善が効果的で、関連する財務指標の改善に繋がる自己資本増額、有利子負債圧縮、資産圧縮、営業利益増額を中心に検討します。
 
 自己資本増額による、自己資本比率改善
適度な利益を確保する
節税対策で利益を抑えることも重要ではありますが、薄利が続けば内部留保は蓄積されず自己資本も増えません。適度な内部留保によって自己資本を増やす事も必要なのです。利益確保の為には、無駄な物品や資産購入の抑制も必要で、これによる資産圧縮は自己資本比率改善にも役立ちます。
役員等から会社への貸付金を自己資金に組み入れる
一時的な現金不足の際に「役員等からの借入金」で補い、これが長く残っている場合は、貸付金として置いておかず、現物出資による増資として資本金に組み入れる方法が考えられます。
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 有利子負債金の圧縮による、債務償還年数とギアリング率の改善
債務償還年数:借入金残高÷(営業利益+減価償却費)
ギアリング率:借入金残高÷自己資本
定期預金の解約による借入返済
銀行の定期預金残高が多い場合は借入金との相殺を検討します。解約すれば銀行から邪険にされると考えがちですが、銀行は定期預金の多さと格付けを連動させてはいません。このような点を考慮し、どの程度の預金を返済に回せるか資金繰り上から検討します。ただ、与信リスクが大きいと判断されている企業では、預金水準の引き下げは評価を下げる場合もありますので注意が必要です。
回収サイトの短縮
運転資金として必要な額を減らすことは短期借入金圧縮による財務指標の改善に繋がります。卸販売があれば、回収サイトの短縮化、現金比率を上げる等の対策が考えられます。また、仕入先には支払いサイト延長等の要請も検討します。
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 資産の圧縮
(売掛金や、無駄、無用な固定資産をバランスシートから除外する)
リースの活用
設備投資では借入だけでなくリースも有効活用します。リース設備は資産計上されず資産の圧縮効果があります。リース料率も、銀行の低い格付けの金利と比較すれば高すぎることはないでしょう 。
ファクタリングの活用
売掛金を債権回収業者に譲渡するファクタリングを利用することで、資産が圧縮されます。売掛金の回収が早まり資金繰り改善の効果も期待できます。
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 営業利益の増額
営業外収益、特別利益の営業利益への組み入れ
マンションや土地の賃貸収入がある場合、その殆どは営業外収益に計上されていると思われます。これを、会社の定款変更によって営業収益に組み入れることで、営業利益の積み上げが可能となります。これ以外にも、営業外収益や特別利益に計上されている収益の組み入れを検討します。
事業の利益率を重視した改善
事業の利益率を上げる為、例えば売場では、商品別の売上構成比と粗利率、売場の面積比とを比較し、収益貢献の大きさと売場面積比が乖離していれば変更を検討します。売上が高く利益率が高いにも関わらず面積比が小さい場合は、面積拡大やアイテム増加を、逆の場合は縮小を検討します。
 
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