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25. 決算書の分析について
 
 銀行による中小企業の決算書の見方について考えます。決算書では、貸借対照表と損益計算書の勘定科目がまず評価されますので、銀行対策としてこれらの内容を理解します。
 
 貸借対照表の分析
貸借対照表は、一定時点の資産、負債、資本状況と、資金の運用、調達状況を表します。これは基準時点で変わりますので、内容を気にしすぎず、企業活動を残高や増減理由から正しく理解することが重要です。
 
 当座資産項目(現預金、受取債権)
  残高や前期比増減が事業活動と整合性がとれているか、現預金水準は適正か。(月商の1ヶ月程度)
 棚卸資産項目(商品、製品)
  不良品やデッドストックが紛れ込んでいないか、在庫水準が妥当か、在庫水増しや架空計上がないか。
 他流動資産項目(有価証券、貸付金)
  前期比増減が事業活動と整合性がとれているか、不要の投資を行っていないか、減価償却は適正か。
 固定資産項目(土地建物、設備機械、投資等)
  前期比増減が事業活動と整合性がとれているか、不要の投資を行っていないか、減価償却は適正か。
 負債項目(支払債務、借入金)
  残高や前期比増減が事業活動と整合性がとれているか、簿外負債がないか。
 資本項目
  剰余金は社歴や経営規模と比べてどうか、他人資本(負債)に比べ自己資本の水準はどうか。
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 損益計算書の分析
損益計算書は企業の経営成績を示しており、銀行は収益、費用の額と発生原因を企業の収益構造として捉えています。また「今後の変化」「見通し」を示す中長期計画も重要とされます。
 
 売上高
  前年比増減の理由はなにか、趨勢はどうなっているか、入金実績や売掛債権額と整合性があるか。
 売上原価
  仕入額や棚卸が正しく反映されているか、水準は同業種と比べてどうか、過去の実績対比でどうか。
 販売費、一般管理費
  費用額の大きいものは、どういう理由で発生したか(特に人件費や家賃などの固定費)。前期比増減の大きい費用は、どういう理由で増減したか。
 固定資産項目(土地建物、設備機械、投資等)
  前期比増減が事業活動と整合性がとれているか、不要の投資を行っていないか、減価償却は適正か。
 営業外収益、営業外費用
  借入利息は、借入残高や金利水準と比べ正しく計上されているか。資産の評価損益や処分損益は、資産増減と整合性があるか。
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 年商移動累計による売上変化の把握
年商移動累計は「過去1年分の売上合計」を連続して見る方法で、売上変化を読み取るのに有効です。平成15年から16年にかけての年商では、例えば「平成15年2月〜平成16年1月の合計」のようになり、3年間の推移では4年分の売上データが必要となります。年商移動累計をグラフで表した下の例では、売上が3年間低下傾向にあり、1992年12月や2000年6月に売上変化のポイントがあったことが読み取れます。
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