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31. 事業計画の作成方法
 
 出店等の設備資金は金融機関からの借入で賄う場合が多いと思われますが、その際、最近ではほとんどの金融機関が事業計画書を要求してきます。これは顧客の与信判断の材料として、事業性評価を重視しているためです。計画書は設備投資の明細と、5年程度の損益(売上、経費計画)、借入返済計画で構成され、損益については決算書の損益計算書と同様の形式となります。作成する際には次のような点に気をつけます。
 
 現状把握
既存店舗の売上傾向や損益構造に基づいた計画であることが重要です。現状の水準から大きく乖離した内容であれば、信憑性が低くなり実現性が問題視されます。特に売上原価率(粗利益率)は注目されやすいため、改善する場合はその根拠(材料購入量増加や材料品目、業者の再検討等)が明確でなければなりません。
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 採算性
遅くとも開店後2年までの間に一定の売上を確保し、単独で採算が取れるようにしなければなりません。売上については、新店の商圏人口や競合等の状況から妥当な額を設定します。また、投資採算性は投下資本回転率(年間売上が投下資金の何倍か)が2倍以上、営業利益率は5%以上の水準を狙います。
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 返済能力
借入金の返済能力はキャッシュフローによって判断します。キャッシュフローは利益+減価償却費で算出し、実際に手元に残る資金として借入の元本返済の原資となります。キャッシュフローが借入返済額以上であれば良いのですが、借入返済額を下回る状態が続くと、現預金の取り崩しや新規借入が必要になり、資金繰りへの影響が大きくなります。
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 投資回収
キャッシュフローの累積が投資額を上回ることで投資回収と判断し、開店から5〜7年での回収を目指します。この程度の年数が経過すれば、店舗の手直しやリニューアルでの再投資が必要となるためです。
 
■事業計画(数値計画)の例
年商1億5,000万円の菓子専門店による郊外型大型店舗の新規出店。この場合、設備投資可能な額は、既存店の現状と返済余力等から、約8,500万円迄(10年返済、1年据置、金利2.5%として)と考えられます。この額であれば、3%程度の税引き後利益を確保すればキャッシュフローで借入返済が可能になります。開店後5年間の予想損益は以下の通りです。
(単位:万円)
  1年目 2年目 3年目 4年目 5年目
売上高
うち新店
24,000
9,000
24,900
9,900
25,890
10,890
25,890
10,890
25,890
10,890
粗利益 14,400 14,940 15,534 15,534 15,534
販管費
減価償却費
14,560
450
14,451
400
14,527
350
14,278
300
14,169
250
営業利益 ▲160 489 1,007 1,256 1,365
税引後利益
売上高対比
▲400
▲1.7%
249
1.0%
777
3.0%
1,036
4.0%
1,165
4.5%
キャッシュフロー
借入返済額
50
0
649
850
1,127
850
1,336
850
1,415
850
 
 
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