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 資金繰り講座に関して(2)
Q 現在、3店舗で年商1億5000万円の和菓子専門店を営んでいますが、来年秋頃を目途に郊外型店舗を出店する予定です。この店舗は洋菓子売場・工房を設けた和洋併売店にしたいと思っており、設備投資額は1億円と考えています。
既存の借入金はほとんど返済し終わっているのですが、現預金についても設備資金としてあてにできるほどはありません。このため全額借入を考えているのですが、現在の売上規模からみて借入は大丈夫でしょうか?好条件の出店用地も見つかり、低金利でもある今は絶好のチャンスなので、思い切ってチャレンジしたいと思っているのですが…また、新店の売上高はどのくらい必要となるのでしょうか?
A 多額の投資を行う場合、手元の現預金はできるだけ使わずに残しておき、可能な限り低利・長期返済の設備資金を利用するのがベストです。 このケースでは、もとより自己資金として用意できる現預金は少ないため、全額借り入れを考えることになりますが、年間売上の2/3程度となる投資額を全額借りられるかは微妙なところです。これは、金融機関が貸付の限度額を「現在の年間売上の半分程度まで」としている場合があるためで、売上1億5,000万円の半分は7,500万円となり、希望額と2,500万円の開きが出てしまうからです。 なぜ「売上の半分」かは次のような理由と考えられます。7,500万円を借り入れて10年で返済すると、1年間の返済額750万円は現在の売上の5%となり、新店出店後では既存店売上+新店売上(下表)の約3%になります。これはすなわち、キャッシュフローとして売上の3%が必要ということで、金融機関は事業の収益力をこの程度と判断し借入限度額を設定するものと思われます(当然、既存借入、担保などの条件によって借入限度額は変化します)
ただし、年商1億5,000万円の半分の7,500万円以上は不可能というわけではなく、希望額1億円との間でお互いが歩み寄り、8,000〜9,000万円程度で落ち着くと思われます。企業側には、仕様変更や投資の先送り等によって少しでも投資額を減らすことが求められます。
投資額8,500万円(13年返済、うち1年据置、金利2.2%)とした場合、開店後5年間の損益は以下のように想定できます。出店後に必要な新店売上高は、初年度9,000万円でその後2年間は10%程度の伸びが必要です。この案件ですと、新店と既存店を合わせたキャッシュフローで借入を返済していくことは可能です。
  1年目 2年目 3年目 4年目 5年目
売上高 24,000 24,900 25,890 25,890 25,890
うち新店 9,000 9,000 10,890 10,890 10,890
粗利益 14,400 14,940 15,534 15,534 15,534
販管費 14,560 14,451 14,527 14,278 14,169
減価償却費 450 400 350 300 250
営業利益 ▲160 489 1,007 1,256 1,365
税引後利益 ▲400 249 777 1,036 1,165
売上高対比 ▲1.7% 1.0% 3.0% 4.0% 4.5%
キャッシュフロー 50 649 1,127 1,336 1,415
累計 0 708 708 708 708
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